各メディアの最新情報に翻訳会社の社長がコメント。「翻訳」という仕事を様々な角度から考えていきます。
朝日・読売・日経よみくらべ 新’s あらたにす登場


技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

この件については、このブログの中で、過去に2回ほど触れました。

2007年4月14日  「国内ネット広告費、5年後は2倍の7558億円に」

2007年9月27日  「朝日・読売・日経3強連合の動き、毎日・産経追い落としなのか?」

上記2つのブログの中では、日本のマスコミの大いなる問題点を指摘したわけですが、その「大新聞社系列のマスコミ」が今、インターネットの出現に恐れおののき、3社連合を「あらたにす」という形で成し遂げました。

当然のことながら、ネット上の新聞記事は、お金を払って購入する紙媒体よりも、圧倒的に情報量は少ないのですが、今回の「あらたにす」では、各社の社説は全文が掲載されているので、読み比べもでき、その点では便利でしょう。また、何を一面に持ってくるかなども比較でき、その点でも興味深いものとなっています。

ただ、この件で、「ナベツネ」こと、渡邉恒雄氏(読売新聞グループ本社代表取締役会長)のことを思い出しました。昨年、ライバル紙、日経新聞の「私の履歴書」に彼が登場したときには、大変に驚いたのですが、若い頃の”大志と高尚な理想を抱いたひとりの青年、渡邉恒雄”が年とともに変わっていく様がよくわかり、とても興味深い「履歴書」でした。もしかしたら彼自身、それに気づかずに書いていたのかもしれませんが。

”青年期以降”の記者、渡邉恒雄氏は、ライバル紙との「特ダネ獲得競争」や「社内の出世争い」に熱中、奔走し、ただ単に「いかにライバル紙を出し抜くか」とか、「いかにライバル紙に特落ちさせられたか(他社がスクープしている記事を載せられなかったこと)」に終始し、若き日の彼が抱いていた「国家・国民のために」とか「正義感から不正を正す」とか「弱者の声を代弁する」とか「理想の社会を実現するために」とかの観点が、完全に忘れ去られていました。

昨年12月、アメリカでは全米第1位の新聞社”ダウ・ジョーンズ社”が、あのルパード・マードック会長率いる”ニューズ・コーポレーション社”に買収されました。日本風に当てはめて考えれば、”読売新聞社”が”ソフトバンク社”に買収されたようなものです。また、全米第3位のトリビューン社は個人に買収されたくらいですから、もうアメリカで新聞ビジネスは、すでに破綻していると言っても過言ではないでしょう。したがって現在米国では「電子ペーパー」による新聞販売を真剣に模索しています。

今回の「あらたにす」も企画自体は結構なのですが、マスコミが本来持つべき使命を忘れずに運営してほしいものです。ただ実際には、読売1,000万部、朝日820万部、日経300万部という、「旧共産圏なみの新聞発行部数」と「記者クラブ制度」そのものに病巣があるわけですから、かつての国鉄や電々公社や専売公社のようにはやく分割し、その根本から変えていってほしいものです。


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2008⁄01⁄31(Thu) 09:39   技術翻訳 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
日産・東洋エンジなど、アジアで技術者大量採用


NIKKEI NET 2008.1.28

自動車、機械など製造業各社がアジアの新興国で技術者を大量採用する。日産自動車はインドとベトナムで今後3年程度をめどに4000人を新規採用、技術者の海外比率を2倍の約4割に引き上げる。東洋エンジニアリングはインドの設計人員を1000人増員した。団塊世代の退職や少子化による国内の技術者不足に対応し、豊富な人材を抱える新興国を製造だけでなく「頭脳」の拠点にも活用する狙いで、雇用のグローバル化が加速する。

【この記事の詳細は下記】
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20080128AT1D2700E27012008.html

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

サブプライム問題で世界中の金融機関が萎縮するなか、製造業が元気です。特に日本の製造業は、独自の技術でまだまだ世界の”ものづくり”をリードしていくでしょう。

米国ボーイング社の次世代中型旅客機、”ボーイング787”は、未だ試作機が完成していないにもかかわらず、ふれこみだけで既に1,400機の受注をとりつけているそうです。これは実に4年分の納入実績に匹敵する注文なんだそうですが、このボーイング787は機体の70%近くを海外メーカーを含めた約70社に開発させる国際共同事業だそうです。日本からも三菱重工を始めとして数十社が参加し、日本企業の担当比率は合計で35%と過去最大だそうです。この35%という数字はボーイング社自身の担当割合に等しいとのこと。

また、ボーイング社は飛行機の組立工場をシアトルに持っているのですが、さらにその隣に現在の3倍規模の組立工場・部品工場を建設中です。そしてそこで使われる工作機械が、つい最近、日本の某メーカーに発注されました。年産50台〜60台、1台最低1,000万円する工作機械が、「定価で」100台発注されました。

米国では今後大規模な新鉄道網を全米に建設する予定ですが、そこで使用されるレールは従来のものよりも太く長く、より強度の増した鋼材が使われるそうです。しかし、そのようなレールを供給できる技術を持っているのは、日本の鉄鋼メーカしかないそうです。

液晶パネルを作る工作機械メーカーでは、50%の増産を目指し、現在新しい工場を建設中です。一人の専門家がスーパークリーンルームの中で半年かかって、1台28億円の製造装置を完成させるそうです。

シャープでは、液晶テレビを増産するため、亀山第二工場を現在建設中で、関西中のクレーン車をかき集めた500台が、ところ狭しと乱立しているそうです。松下電器は、プラズマディスプレイパネルの新たな生産拠点として、第5工場を、兵庫県尼崎市(現工場隣接地)に建設し、世界最大の量産体制を更に拡大します。

まだまだ、いくらでも出てきますが、今、日本の製造業はとっても”熱い”のです。したがって、この影響は日本の輸出額、ひいては日本の翻訳業界にも反映されていくでしょう。


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2008⁄01⁄28(Mon) 15:18   技術翻訳 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top
2050年の経済大国


ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのサイトより

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【この記事の詳細は下記】
http://www2.goldmansachs.com/japan/gsitm/column/emerging/brics/index1.html


技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

中国経済は、2016年には日本を追い越し、2041年までには米国すらも上回り、世界最大の経済大国となる可能性がある」とのことです。

昔は欧米から輸入した製品を”舶来品”と呼び珍重し、欧米で勉強して帰ってきた人のことを”洋行帰り”などと称えていた時代がありましたが、近い将来、中国製品を”舶来品”と呼び、中国帰りの人を”洋行帰り”と呼ぶ時代が来るのでしょうか?

世界経済に占める日本のシェアが小さくなれば、当然の理屈で中長期的には、”円”は安くなっていくでしょう。
私が子供の頃、1ドルは360円でした。日本は天然資源のほとんど全てを海外に依存し、食料の60%、家畜に与える飼料の75%を海外に依存して生きています。

したがって、単純に考えれば、円安になると、給料が増えずに物価が2倍3倍になるわけですから、当然日本人は、現在のような豊かな暮らしができなくなるわけです。ちょうど「Always 3丁目の夕日」のような、昭和30年代の日本に戻っていくわけです。

ただ私は、そこまで急激に日本が落ちて行くとは考えていません。なぜならば”技術立国日本”の余韻はあと10年や15年は続くと楽観的に考えているからです。ただそれも、これからの”構造改革”がいかに断行されるか否かにかかっているとは思いますが。

資産形成の面で考えると、日本人は”円”だけを持っていると、どんどん貧乏になっていってしまします。長期で運用するお金、退職金や保険や定期預金などは、円で預けて他国の通貨で運用するという、ハイリスク・ハイリターンの時代はもはや避けて通れないでしょう。

翻訳会社にとっても”円”だけにこだわっていたのでは、いくら仕事をやっても儲からない、お金が貯まらない、という事態に陥る時代になってくるわけです。

これはあくまでも”私の予想”ですが、短期、中期はともかくとして、長期的なトレンドに関して言えば、円が安くなっていくことはほぼ間違いないと考えています。


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2008⁄01⁄21(Mon) 14:03   技術翻訳 | Comment(3) | Trackback(0) | ↑Top
日本車海外生産、BRICsが北米を逆転――2011年にも年500万台に


2008.1.6 NIKKEI NET

日本の自動車メーカーによるBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)での生産台数が2011年にも年500万台を超え、北米生産を逆転する見通しとなった。

【この記事の詳細は下記】
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/hotnews.aspx?site=MARKET&genre=c1&id=AS1D2801B%2005012008

技術翻訳会社 ジェスコーポレーション 社長 丸山均のコメント】

例によって、Web上での情報は極端に少ないので、日本経済新聞の”紙情報”から拾ってきた数字を下記に並べます。


【日本の自動車メーカーによるBRICsでの増産計画】
中国 (2006年 100万台 ⇒ 2011年にも260万台)
インド(2006年 75万台 ⇒ 190万台)
ロシア(2006年 ゼロ ⇒ 50万台)
ブラジル(2006年 17万台 ⇒ 40万台)

各社の計画を集計するとBRICs4カ国での生産台数は2010年台初めで540万台と、2006年(200万台)の3倍近くに増える。2006年に400万台だった北米生産は伸びが鈍化し、480万台前後にとどまる。

(以上で新聞からの情報は終わり)

戦後の日本経済は、途上国から資源を輸入し、加工した製品を欧米先進国へ輸出することにより外貨を稼ぎ、経済的な繁栄を謳歌してきました。

そして欧米各地に工場を建て、その国での雇用を確保し、その国へ税金を払うことにより、”日本の一人勝ち”という批判をかわして来たのです。

しかし、今後単純にBRICsでの生産を増やし、北米での売上を伸ばしていけば、またまた日米貿易摩擦の象徴として槍玉に挙げられてしまうでしょう。

グローバル化”には常に”雇用問題”と”エネルギー問題”が付きまといます。たとえばブラジルです。

ブラジルは世界最大のコーヒー産出国として有名ですが、多くの人手を必要とするコーヒー農園では、多くの労働者が働いています。その農園で今大きな変化が起きています。

原油価格の暴騰により、代替エネルギーである”バイオエタノール”が注目を浴びていますが、作付けから収穫まで7〜8年かかるコーヒーの樹木に対して、バイオエタノールの原料であるトウモロコシ、大豆、サトウキビは、1年で収穫ができます。

しかも、トウモロコシ、大豆、サトウキビは大型トラクターや飛行機、工作機械を使って、大規模経営ができるため、農園の維持や収穫に多数の人手を要するコーヒー農園が嫌われて、今次々とトウモロコシ、大豆、サトウキビ畑へと転換されているのです。

ブラジルへトラクターや農機具を売る日本企業にとっては、まさに”儲け時”なわけですが、失業したコーヒー農園の労働者達が、大地主を相手に暴動を起こし、地主は地主で私兵を雇い、武力装備をして自衛している、と聞いています。

ここでもまた、”グローバル化”が引き起こす新たな”収入格差”の問題が、新たな火種を生みだしています。

”経済のグローバル化” ⇒ ”格差拡大” ⇒ ”テロの勃発” という21世紀の世界が抱える深刻な問題の縮図が今、BRICs内部でも着実に進行しているようです。


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2008⁄01⁄06(Sun) 12:05   技術翻訳 | Comment(0) | Trackback(0) | ↑Top

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丸山 均

Author:丸山 均
株式会社 ジェスコーポレーション
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